GUYS AND DOLLS ―シックな現体制にピッタリ―

概要

GUYS AND DOLLS は Damon Runyon による原作を用いた作品。
Jo Swerling と Abe Burrows によるミュージカル。
宝塚では四度目の上演で、今回は稲葉太地先生の脚本・演出。
舞台は第二次大戦後のニューヨーク。
ギャンブラーのスカイと慈善団体のサラとを中心にした作品。

感想のまとめ


スーツの似合う鳳月さんのいる間に上演して大正解の公演。
音楽、衣装、台詞回しのすべてがシックでお洒落。
どんな人でも、どんな気分でも楽しめるような安定した面白さの作品。
印象的なメロディーも多く、歌の上手なメンバーが多い月組の良さが出ていた。
抜群の着こなしや所作で華やかさが際立っている鳳月さん、シルエットの美しさや素敵な歌が印象的な礼華さんが印象的。

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フリューゲル / 万華鏡百景色 ―コンパクトなまとめ方が光る作品―

概要


フリューゲル―君がくれた翼―は齋藤吉正先生の作・演出による作品。東ドイツの軍人ヨナスと西ドイツの歌手ナディアを中心に、ベルリンの壁崩壊へ向かうドイツを描いた作品。
万華鏡百景色は栗田優香先生の作・演出による作品。江戸時代から現代まで移ろっていく東京を描いたショー作品。

感想のまとめ


フリューゲルは盛りだくさんの内容をコンパクトにまとめ上げた良作。シリアスなテーマに適度なコミカルさを交え、中だるみすることなくまとめられた脚本が素晴らしかった。歌と演技で引っ張る質実剛健な月城さんと海乃さんとのトップコンビ、所作の美しさが際立っている鳳月さんなど職人芸が見どころ。
万華鏡百景色はテーマの見せ方が上手で、その名の通り華やかなショーだった。冒頭のつかみと、地獄変のシーンが特に印象的。

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