概要
GUYS AND DOLLS は Damon Runyon による原作を用いた作品。
Jo Swerling と Abe Burrows によるミュージカル。
宝塚では四度目の上演で、今回は稲葉太地先生の脚本・演出。
舞台は第二次大戦後のニューヨーク。
ギャンブラーのスカイと慈善団体のサラとを中心にした作品。
感想のまとめ
スーツの似合う鳳月さんのいる間に上演して大正解の公演。
音楽、衣装、台詞回しのすべてがシックでお洒落。
どんな人でも、どんな気分でも楽しめるような安定した面白さの作品。
印象的なメロディーも多く、歌の上手なメンバーが多い月組の良さが出ていた。
抜群の着こなしや所作で華やかさが際立っている鳳月さん、シルエットの美しさや素敵な歌が印象的な礼華さんが印象的。
以下ネタバレ注意
感想
- シックでおしゃれな公演
スーツの似合う鳳月さんのいる間に上演して大正解の公演。
音楽、衣装、台詞回しのすべてが洒落ていて格好良い。
抜群の華やかさを誇る鳳月さんをはじめ、スーツ姿がよく映える。
娘役も天紫さんなど舞台映えが良く、映画のような雰囲気。 - 聞き心地の良い楽曲揃い
バーで演奏されていそうな、洒落た楽曲が多い。
印象的なメロディーが多く、ブロードウェイ作品の強みを感じた。
月組メンバーは安定して歌上手が多く、楽曲の良さが活かされていた。 - 気楽に楽しめる公演
どんな人でも、どんな気分でも楽しめるような作品だった。
暗すぎず、間抜けすぎず、歌やダンスが心地よく、掛け合いがお洒落。
初めてのミュージカル作品にもおすすめできそうな作品。
月組メンバーも安定して芝居上手で、そういった面でもおすすめ。 - ギャンブルのシーンが格好良い
後半でのスカイの一世一代の大博打シーンが特に素敵。
ダンスシーンでの盛りあがりとエレガントさが素晴らしかった。
一挙一動に華のある鳳月さんのスカイだからこそのシーン。 - トップコンビの貫禄が光る
スカイとサラ、ネイサンとアデレイドの二組がメインの作品。
見せ方次第でバランスが悪くなりそうだが、演じ方が見事だった。
スカイとサラの華が抜群で、二組の印象がちょうどよくなっていた。 - 魅せ方上手なデュエットダンス
ゆったりと、一挙一動が綺麗なデュエットダンスだった。
一挙一動が美しく、派手さを抑えて堅実な魅せ方が印象的。 - 画になる男役、鳳月さん
スカイの華やかさが素晴らしく、さすがトップスターと唸る美しさ。
スーツの着こなしや帽子の角度、立ち姿や動き方のすべてが美しい。
男役として所作の完成度の高さが非常に素敵だった。 - 演じ分けが巧みな天紫さん
天紫さんのサラはお堅い普段の姿と酔ったときのギャップが印象的。
酒が進むたびに酔っていく、表情や雰囲気の変化がとても自然だった。
鳳月さんとの並びやデュエットも綺麗で、素敵なトップコンビだった。 - 抜群の自然さを誇る風間さん
こういった人がいる、そんな自然さを見せるのが巧みな風間さん。
演技もヒゲもとても自然で、必要以上に格好良く演じない姿が好み。
鳳月さんのスカイとは好対照で、名脇役だった。 - 華のある礼華さん
礼華さんのナイスリーはコメディ回しが自然で素敵だった。
長身を活かしたシルエットの美しさや素敵な歌で視線を奪われやすかった。
特に Sit down の歌が素敵で印象的だった。 - 女性役もバッチリで器用な彩海さん
今回の観劇は彩海さんのアデレイド。
雪組時代の少年役の印象が強かったが、女性役も見事だった。
綺麗に力強く響く歌と、それに合った少し押しの強い姿が印象的。 - 憎めない感のある英さん
英さんのビッグ・ジュールはなんとも言えない愛嬌があった。
言っていることは滅茶苦茶だがどこか憎めない塩梅が絶妙。
少しコメディ寄りな演じ方のおかげで、毒が少なめ。
