シネマ歌舞伎
野田版 桜の森の満開の下 感想
―幻想的で美しい終盤が印象的―

概要


坂口安吾の「桜の森の満開の下」と「夜長姫と耳男」を元に、野田秀樹が脚本を書き上げた作品。歌舞伎として上演されたこの作品だが、シネマ歌舞伎として映画館で上映されたので観劇。

感想のまとめ


歌舞伎らしさも失わず、それでいて現代的で親しみやすい作品。コミカルな序盤から気がつくと幻想的で壮大な世界が広がり、夢の世界に迷い込んだかのような素晴らしい構成。凄まじい滑舌でテンポよく繰り広げられる言葉遊びや、コミカルから一瞬で空気が切り替わる見得、巧みな無音の活かし方といった歌舞伎らしさもとても良い。
時に気弱で時にとても力強い耳男、無邪気さと狂気を合わせ持つ夜長姫の演技がとても素敵。クライマックスのシーンは幻想的で美しく、涙が止まらないほど美しい光景だった。

以下ネタバレ注意

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野田版 桜の森の満開の下 感想
―幻想的で美しい終盤が印象的―” の
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