BONNIE&CLYDE―時代が生んだギャングカップル―

概要

BONNIE&CLYDEは1930年代のアメリカに実在したクライド・バロウとボニー・パーカーを主役としたミュージカル作品で、脚本イヴァン・メンチェル、作詞ドン・ブラック、作曲フランク・ワイルドホーンによるブロードウェイ作品。本作では瀬戸山美咲さんが上演台本・演出を担当。

役替わり公演でクライド・バロウ役は矢崎広さん、ボニー・パーカー役は海乃美月さん、テッド役は吉田広大さんの回をシアタークリエで観劇。

感想のまとめ

疾走感の心地よい作品。歌詞の訳や割当てに癖があったが、歌の上手さが光っていた。
不満に満ちた今を変えていく、ボニーとクライドの疾走感がとても印象的。夢に向かって真っ直ぐというより、ここではないどこかを目指してアクセルを踏み続けているようにも感じられた。

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フリューゲル / 万華鏡百景色 ―コンパクトなまとめ方が光る作品―

概要


フリューゲル―君がくれた翼―は齋藤吉正先生の作・演出による作品。東ドイツの軍人ヨナスと西ドイツの歌手ナディアを中心に、ベルリンの壁崩壊へ向かうドイツを描いた作品。
万華鏡百景色は栗田優香先生の作・演出による作品。江戸時代から現代まで移ろっていく東京を描いたショー作品。

感想のまとめ


フリューゲルは盛りだくさんの内容をコンパクトにまとめ上げた良作。シリアスなテーマに適度なコミカルさを交え、中だるみすることなくまとめられた脚本が素晴らしかった。歌と演技で引っ張る質実剛健な月城さんと海乃さんとのトップコンビ、所作の美しさが際立っている鳳月さんなど職人芸が見どころ。
万華鏡百景色はテーマの見せ方が上手で、その名の通り華やかなショーだった。冒頭のつかみと、地獄変のシーンが特に印象的。

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