前回はVTuber ラティオ・ユィリスさんについての記事を書いた。今回はラティオ・ユィリスさんの参加するコンピレーションCDであるV-TUNE2についての記事を書く。
ラティオ・ユィリスさんの配信をそれなりに見ていたので軽い気持ちで手に取ったが、他のメンバーも含めて満足度の高いアルバムだった。
V-TUNE2
V-TUNE2はアニソンをカバーしたコンピレーションアルバムで、ラティオ・ユィリスさんを含む8名のVTuber/VSingerによるCDである。
余談になるが、私が普段購入するCDや楽曲は例えばアーティストのCDや作品のサウンドトラック、宝塚歌劇団の公演実況CDなどである。一組のアーティストや一つの作品をテーマにしているので、内容は統一感あるものである。
一方、今回購入したのは異なる組織 / 個人8名のメンバーによるコンピレーションアルバム。そのため曲も歌い方もメンバーによってガラッと変化していて、個性の違いを楽しめるタイプのアルバムになっていた。ファンの人はきっと買いだろうし、初見で手にとっても満足できそうなアルバムだった。有名な曲をピックアップしているので、初見でも手に取るハードルは低いのも嬉しいところ。
ラティオ・ユィリスさん参加曲
ラティオ・ユィリスさんのソロ曲はunravel。ウィスパーボイス、がなり、シャウトに裏声を駆使して、高低や強弱を変幻自在に歌い上げていて素晴らしかった。特にサビの盛り上がりとシャウトの格好良さが素敵で、持ち味を存分に活かした曲だった。
ソロ曲では押し出しの強めなラティオ・ユィリスさんだが、コラボ曲だと一味違った印象だった。圧が弱めで意外なほどバランスが良かった。ソロ活動が中心でコラボレーション曲を聞く機会はそれほど多くない印象があるので、ファンの方は買いだろう。
他のメンバーの曲
他のメンバーは初見だったが、想像よりも遥かに上手なメンバーが揃っていた。参加者のファンなら買いだろうし、知らなくても外れはない印象だった。個人的にはFigaloさんとはちやえいとさんとがお気に入り。
Figaloさんはアルバム一曲目から掴みがバッチリになる上手さ。クリアな声質で癖のない正統派な歌い方で、聞いていて心地よいタイプの歌だった。
ChumuNoteさんは母音を少しだけ伸ばしながら跳ねるような歌い終わりが印象的で、疾走感ある歌だった。
稀羽すうさんは息漏れの少なく呟くようなウィスパーボイスから、そのままサビへ繋がっていくシームレスさが印象的だった。
桃園りえるさんは記憶に残りやすい個性的な声だと思って聞き始めたら、そのまま低音から高音まで全くブレない安定感が印象的だった。声質の安定感がピカイチだった。
空閑環さんは宇多田ヒカルの雰囲気を残しつつ、原曲よりも少しだけ柔らかい歌い方が心地よかった。
わたあめさんは (おそらく) 参加者で唯一の男性で、清涼感ある爽やかな歌い方が印象的。圧がなくて柔らかいタイプの歌い方で、女性メンバーの多いコラボ曲でもすっと溶け込む自然さも良かった。
はちやえいとさんは最近デビューした (らしい) 人だが、癖のある曲を原曲に寄せつつ見事に歌っていた。