婆娑羅の玄孫
―愛が込められた最高の当て書き作品―

概要


婆娑羅の玄孫は植田紳爾先生の作・演出による作品で、轟悠さんの退団公演。
江戸時代を舞台に、近江蒲生郡安土を治める佐々木家の当主家次男として生まれるも家から縁を切られた佐々木蔵之介、改め細石蔵之介を主人公とした作品。正義感が強く粋な男、そんな蔵之介の生き様を描いた作品を専科の轟さんと汝鳥さん、そして星組メンバーが演じる。
  

感想のまとめ


植田先生から轟さんへの愛が込められた最高の当て書き作品になっている。蔵之介と轟さんを重ねたクライマックスは、物語としても轟さんへのメッセージとしても感動的。メリハリのある2本立てのストーリー、和物らしい美しい所作や殺陣を堪能できる構成、テンポの良い江戸言葉による掛け合いを楽しめる。
すべての所作で男役の極致を見せてくれる蔵之介を演じた轟さん、専科同士だからこその重みと阿吽の呼吸を見せてくれる彦左を演じた汝鳥さん、軽妙な掛け合いから憂いを帯びた姿まで完璧なお鈴を演じた音波さん、軽く明るく華のある江戸男の権六を演じた極美さん、ガラッと変わる一人二役を見事に演じ分けた阿部 / 頼母を演じた天華さんがお気に入り。

以下ネタバレ注意

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―愛が込められた最高の当て書き作品―” の
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ロミオとジュリエット (星組2021年版) 役替わり比較
―ガラッと変わる役替わり―

概要


礼真琴さん・舞空瞳さん体制の星組で随所で絶賛されている「ロミオとジュリエット」。役替わりで雰囲気がガラッと変わっているので、見比べると二度も三度も楽しめる作品になっている。
今回珍しく両パターンのブルーレイが発売されるので、両パターンの違いをピックアップしてみる。
個別の感想は下記を参照。
ロミオとジュリエット (役替わりA) 感想
ロミオとジュリエット (役替わりB) 感想

まとめ


王道を行く青春物が好きならば役替わりA、変化球が好みならば役替わりBが刺さりやすい印象。「マーキューシオ」と「死」の二役が雰囲気におけるキーキャラクター。「ティボルト」や「パリス」の人間味の違いや「ジュリエット」の変わらなさなど、変わるところも変わらないところも面白さにつながっている。
ティボルト/死で人と概念の演じ分けが凄まじい愛月さん、マーキューシオ/パリスで言動すべてが腑に落ちる極美さん、死/マーキューシオをかなり攻めたアプローチで演じた天華さんが個人的なお気にいり。

 

以下ネタバレ注意 “ロミオとジュリエット (星組2021年版) 役替わり比較
―ガラッと変わる役替わり―” の
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