神捕 (アヤトリ)
―神様との鬼ごっこ―

概要


神様を殺したという不思議な記憶を持つ偉鏡は、彼の願いを叶えに来たという少年・月霞の暮らす村に誘われる。その村には「神様のお声を耳に入れてはならない」「自分の声を神様に聞かれてはならない」「自分の姿を神様に見られてはならない」と3つの禁忌があるという。その村で偉鏡は神様を目撃する。しかしその際に姿を見られた偉鏡と月霞は神様から逃げるため、神様と鬼ごっこをする事になってしまう。同じく禁忌を破ってしまった眞夏と葉雪、花蜜と玉雄という3組のペアの視点から描かれる神様との鬼ごっこ。
「Nightmare Syndrome」 (以下NS) 様の作品。本作はシナリオを委託した作品で、いつものNS作品とはまた違った味のある作品。

感想のまとめ


短いシナリオでコンパクトにまとめ上げられた作品。
作中に漂う神秘的な雰囲気、異形の神様という不気味な要素、終盤の疾走感としんみりと、けれど爽やかに終わる結末がとても良い。

以下ネタバレ注意

良かった点


短いシナリオでコンパクトにまとめ上げられた作品。
シナリオは3組のペアでGood/Bad End形式で1周目はBad Endが確定。1周目終盤の疾走感溢れる流れからループ構造が発覚した時の衝撃、2周目で偉鏡が前の周の記憶を一部持っているシーンなど、ループ設定の使い方が絶妙。
作中に漂う神秘的な雰囲気、異形の神様という不気味な要素、終盤の疾走感としんみりと、けれど爽やかに終わるGood Endと雰囲気の切り替えがすごく良かった。

感想 (キャラ個別)

 

偉鏡/月霞
月霞が可愛くて好き。Good Endでかつての呼び名で呼ばれたことを嬉しがる月霞がとても可愛くて好き。最後のスチルで見せる、月霞の嬉しさと寂しさが入り混じった表情がとても良い。
Bad Endでは健気な姿、Normal Endでは超然とした姿、そしてGood Endでは可愛い姿を見せてくれるので、色々な月霞を楽しめる。偉鏡に自分のことを忘れさせるというしんみりとした終わり方も、余韻があってとても良かった。
偉鏡は最後に月霞のことを忘れないと言い切った姿で一気に株が上がった、あのシーンはとても格好良かった。偉鏡は最後に月霞を忘れてしまったけれど、いつか月霞を思い出して欲しいと思えるような素敵な終わり方だった。BAD ENDでループする時の様子も印象的で、偉鏡が復讐に駆られて異形の神様に変化していく文章がとても好き。

眞夏/葉雪
叔父から虐待を受けていて、その叔父を殺害しているという実は一番重いペア。 互いが互いを一方的に守ろうとして、話し合わなかったのが悲劇が長引いた原因なのが悲しい。重く悲しい話だけど、最後は一番爽やかに終わったところがすごく好き。

花蜜/玉雄
エグいぐらいに愛憎が深いペア。Goodでこの愛憎の書き方は凄いと思う。 これはサトーさんには書けない、委託シナリオならではの凄さ。