fff/シルクロード 感想
―有終の美を飾る最高のショー―

概要


f f f (フォルティッシッシモ) ~歓喜に歌え!~は上田久美子先生の作・演出による作品。ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェンが交響曲第九番を書き上げるまでの物語で、ルートヴィヒと彼の前に現れた謎の女を主軸に、ナポレオンやゲーテなどを交錯させつつ、地上と天界を描く物語。
シルクロード~盗賊と宝石~は生田大和先生の作・演出による作品。シルクロードを舞台に、青いダイヤモンドを手に入れた盗賊が宝石の記憶を巡っていく作品。「天空のエスカフローネ」など多くの作品に楽曲提供をしている菅野よう子さんが楽曲提供したコラボ作品。

 

感想


fffは退団公演としては最高で、作品としては歪みを感じる微妙な作品。退団者に見せ場があり、ベートーヴェンをテーマにして「歓喜の歌」を歌うという完璧なテーマと楽曲選択をした作品。一作品としては視覚効果を巧みに使っているが、テーマを押し出すために登場人物が歪んでしまっていてかなり微妙。自分を含め、望海さん・真彩さん体制の雪組を大好きな人にならお勧めの作品。
シルクロードは有終の美を飾る最高のショー。ダスカのシーン、望海さんが燕尾服で踊るシーンなど観たかったシーンをこれでもかと盛り込んできている。菅野よう子さんによる楽曲も壮大で聞き心地がよく、何度でもいつまでもリピートしたくなる作品。

 

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ONCE UPON A TIME IN AMERICA (雪組) 感想
―コンパクトな群像劇―

概要


ハリウッドのギャング映画を、小池修一郎先生が脚本・演出でミュージカル化した作品。ローワー・イーストサイド (ニューヨーク) 出身のユダヤ系移民のヌードルスたちの人生を描いた作品で、ギャングとして生きていくヌードルスを主人公に、少年期から壮年期まで描いた作品。

感想のまとめ


コンパクトにまとめられた群像劇という印象。振る舞いや表情、歌い方が年月の経過に合わせて変わっていくので、圧巻の歌と年月の経過による変化を楽しめる作品。コンパクトすぎて少し薄味に感じるかもしれない。
年月とともに変わっていきながらも常に最高のハーモニーで歌う望海さんと真彩さん、年月とともに目の雰囲気がどんどん変わっていく彩風さん、力強くも落ち着いた歌が素敵だった彩凪さん、最高のエトワールだった舞咲さんが特に印象的。

観劇日


2020/01/11 (宝塚大劇場) 
あえて映画は視聴せずに観劇

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壬生義士伝 / Music Revolution! 感想
涙枯れ果てるまで泣き、ショーで元気を貰う

概要


【壬生義士伝】
原作は浅田次郎の人気小説。脚本・演出は石田昌也先生。新選組をテーマにした小説の中でも屈指の人気作品。南部藩出身の吉村貫一郎の生き様を描いた作品で、彼の最期に涙した人も多いであろう名作。
【Music Revolution!】
クラシックからラテン、ジャズなど様々な音楽ともに歌い、そして踊るショー。

感想のまとめ


壬生義士伝で涙枯れるまで泣き、Music Revolution!で元気を貰う。感情を極限まで揺さぶられる素敵な公演。

  • 壬生義士伝
    序盤から終盤まで涙が止まらない演目で、序盤と終盤は完璧としか言えない完成度の高さ。「石を割って咲く桜」が流れるシーンは歌と音楽、演技と演出のすべてが完璧に噛み合った最高に美しいシーン。
    イチオシは家族を想い生きていく吉村を演じる望海さん、組頭として振る舞わなければならないが随所で精一杯の優しさを見せた大野を演じる彩風さん、鬼気迫る演技で小川を演じる久城さん。

  • Music Revolution!
    エネルギッシュに元気になれるショーで、壬生義士伝の後にうってつけ。いろいろな人が活躍していて、歌い継ぐシーンがとても良い。ダンスとても良く、彩風さんたちの軽やかで優雅で楽しそうなダンスシーンと、永久輝さんたちのキラキラと爽やかで激しいダンスシーンがとても良い。燕尾服で歌い継ぐシーンの、早口言葉なのに素敵なメロディーが奏でられていくシーンは必見。

観劇日


2019/06/29, 06/30 (宝塚大劇場)
宝塚観劇2年目での初作品も雪組・大劇場公演。

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ファントム (雪組) 感想
―圧倒的な歌と演技に涙が止まらない公演―

概要


原作はガストン・ルルーのオペラ座の怪人。本作の脚本はアーサー・コピット。潤色・演出は中村一徳先生。
オペラ座に憧れる少女、クリスティーヌが歌いながら楽譜を売っているところに、オペラ座のパトロンであるシャンドン伯爵が通りかかる。その歌声を高く評価したシャンドンはオペラ座でレッスンを受けさせるべく、支配人キャリエールへ宛てた紹介状をクリスティーヌへ渡す。
オペラ座にやってきたクリスティーヌだがキャリエールは既に解任されていて、新しい支配人ショレの妻であるカルロッタの衣装係にされてしまう。
仕事の合間に歌うクリスティーヌの歌声を聞いたファントムは彼女の歌声に感動し、彼女がオペラ座で歌えるようレッスンを施す。そして団員たちが集うビストロでクリスティーヌがその才能を開花させた時、物語は大きな変化を迎える。

感想のまとめ


圧倒的な歌と演技が調和して、涙の止まらなくなる公演だった。
歌による表現を極めたかのような、エリックを演じる望海さんとクリスティーヌを演じる真彩さん、歌も凄いが眼差しや演技でも泣かせてくる彩風さん、少女漫画から抜け出したかなようなキラキラしたオーラのシャンドンを演じる彩凪さん、どうしようもない小者だけど憎めないショレを演じる朝美さん、オペラ座を支配するような演技でカルロッタを演じる舞咲さんが凄く良い。
一押しは彩風さんのキャリエールで、特にビストロでの表情、第二幕では登場シーン全てが凄く良い。

観劇日


2018/11/18, 2018/12/11 (宝塚大劇場)
2019/1/3 (東京宝塚劇場),
2019/2/10 (ライブビューイング) 
初の東京宝塚劇場、千秋楽 (ライブビューイング) は雪組公演。

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