カジノ・ロワイヤル ―ジェームズ・ボンドの格好良さを楽しむ作品―

概要


カジノ・ロワイヤル~我が名はボンド~は小池修一郎先生の脚本・演出による作品。イアン・フレミングの「007/カジノ・ロワイヤル」を原作とした本作は、イギリスの秘密情報部MI6に所属するジェームズ・ボンドの活躍を描いたスパイ小説の初作品。

感想のまとめ


退団公演に特化した身内向けの作品という印象。既視感のあるような得意分野に寄せた配役なので、退団者の晴れ姿を楽しむことに特化した作品だろう。特にジェームズ・ボンドの格好良さが素晴らしく、そういった楽しみ方が向いている作品だろう。
作品単体としては脚本や演出、バカラのシーンといった肝となる要素がこぞって微妙なのが残念。

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HiGH&LOW / Capricciosa
―留依蒔世さんの集大成―

概要


HiGH&LOWはEXILE TRIBEによって企画されたオリジナル作品で、野口幸作先生の脚本・演出による作品。SWORD地区と呼ばれる地域で行われる、不良グループの抗争を描いた作品。LDHとのコラボ作品でもある。
Capricciosaは藤井大介先生によるショー作品で、イタリアの伊達男カプリチョーザが各地を放浪していく作品。

感想のまとめ


HiGH&LOWはコンパクトにまとまったプロモーション作品で、SWORDの各チームの特徴をコンパクトにまとめつつも宝塚らしい要素を散りばめた野口先生の手腕が光る作品。芝居というよりもショー作品に近いかもしれない。
Capricciosaは真風さんの退団公演かのような演出が印象的で、最後のショー作品を迎えた真風さんのために寄せられた作品かもしれない。感動的な演出が随所にあり、好みの作品。
退団する留依蒔世さんを見るために視聴したが、留依蒔世さんの集大成を見ることができて本当に良かった。特に宝塚屈指の歌唱力を活かしたエトワールがとても素晴らしかった。

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シャーロック・ホームズ-The Game Is Afoot!- / Délicieux 感想
―予備知識なしでも楽しめるエンターテインメント作品―

概要


シャーロック・ホームズ-The Game Is Afoot!-は生田大和先生の作・演出による作品。シャーロック・ホームズをモチーフにしたオリジナルシナリオで、ホームズ、モリアーティ教授、アイリーンにスポットを当てた作品。
Délicieuxは野口幸作先生によるレビューで、パリのパティシエをモチーフにした作品。

感想のまとめ


シャーロック・ホームズは予備知識無しでも楽しめる、エンターテインメント性に優れた作品。初見に優しく配慮された作品で、オリジナルストーリーや独自の演出による予想外な要素も楽しめる作品になっている。
Délicieuxは華やかさを全面に出したレビュー。いろいろな人が歌ったり銀橋に並んだりと、多くの人に見せ場のある作品。品のないシーンが2箇所ほどある点だけが残念。
少し社会性が高めでクールな格好良さが際立っているホームズを演じた真風さん、持ち前の華やかさ全開でアイリーンを演じた潤花さん、攻めつつもカリスマ性抜群の役作りでモリアーティ教授を演じた芹香さん、ショーでの歌・銀橋などでのパフォーマンスが素敵な留依さんがお気に入り。

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Hotel Svizra House 感想
―パーフェクトなご都合主義―

概要


植田景子先生の作・演出による作品で、真風さん・潤花さんの新トップコンビお披露目公演。第二次大戦期のスイスのHotel Svizra House (スヴィッツラハウス) を舞台とした作品。スパイ摘発の任務を受けた英国情報部のロベルト、チャリティ公演に参加するために訪れたバレエダンサーのニーナ、チャリティ公演を主催するミハイロフ公爵とパトロンのヘルマンたちによるヒューマンドラマ。

感想のまとめ


重い設定を軽やかに、ご都合主義にまとめ上げた作品。あまりに鮮やかで感心するようなご都合主義ぶりで、気分良く終わる作品に仕上がっている。メッセージ性は強烈だが、物語の歪みや不快感がまったくない素晴らしい脚本になっている。重い設定だが、宝塚らしいロマンスや美しさがとても印象的で、3組の恋愛、リゾート地のホテルという設定にぴったりと合った品のある雰囲気はとても宝塚的。

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炎のボレロ/Music Revolution! New Spirit 感想
―王道は良いもの―

概要


「炎のボレロ」は柴田侑宏先生作で中村暁先生演出の作品。メキシコを舞台に、フランス支配下の政府に全てを奪われた貴族の青年アルベルトが、祖国の独立を取り戻すために奮闘する物語。
「Music Revolution! -New Spirit-」は中村一徳先生作・演出で、2019年度公演の同ショー演目をリニューアルした内容。

感想のまとめ


「炎のボレロ」は古き良き王道を行く作風でキャラとキャストを楽しむことのできる作品。伸びやかで綺麗なダンスシーンと久城さんの悪役ぶりが印象的。
「Music Revolution! -New Spirit-」は見応え抜群なダンスと成長著しい歌唱を楽しめる作品。歌って踊ってのフル回転で抜群の安定感を見せた彩風さん・朝美さん、歌が飛躍的に上手くなった懸さん、出だしから聞き惚れる久城さんが特に印象的。

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