ポーの一族 (雪組) ―人間味を感じる繊細さ―

概要

ポーの一族は萩尾望都による漫画作品で、小池修一郎先生による脚本・演出。18世紀から近代までを舞台に、永遠の命を持つ吸血鬼 (バンパネラ) の一族が描かれている。
宝塚では2018年に花組 (リンク) で上演され、今回の雪組は2回目の上演。

感想のまとめ

初演の花組版と比べて、繊細さの方向性を大きく変えた再演だった。朝美さん率いる雪組で上演する意義を感じるとともに、将来の再演にも繋がる公演に思えた。
人ならざるバンパネラの幻想的な美しさやエドガーの孤独が強く演出された初演に比べ、人間性や愛が前面に押し出されているように感じられ、好みの違いはあれど本作も魅力に溢れた素晴らしい公演だった。
どちらも素晴らしいのは前提として、個人的には人ならざるものの超越的な美しさが印象的な、花組版が好みだった。

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FORMOSA!!―役柄がとても合った作品―

概要

FORMOSA!!-空想世界の歩き方-は熊倉飛鳥先生の作・演出による作品。
18世紀のイギリスで自らを台湾人と偽り、台湾についての偽書を著したジョルジュ・サルマナザールをモチーフとした作品。本作では台湾ではなく、架空の国フォルモサが登場する。

感想のまとめ

テーマの割に暗すぎない作風で、爽やかな余韻が残る作品。
抜群の華を活かした縣さんのサルマナザール、役柄にピタリと合わせてくる音彩さん、強烈な圧で胡散臭さと狂気を押し出した華世さんのイネス、歌唱シーンがとにかく素晴らしい久城さんのオズワルド、説得力のある役作りが素晴らしかった叶さん、咲城さん、蒼波さんなどが特に印象的だった。

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ベルサイユのばら (2024年フェルゼン編) ―有終の美を飾るフィナーレ―

概要

ベルサイユのばらは池田理代子先生による漫画を舞台化した作品で、脚本は植田紳爾先生、演出は植田先生と谷正純先生。
原作はフランス革命を描いた群像劇で、少女漫画界の金字塔ともいえる作品。宝塚による舞台化から50周年を迎え、本作はスウェーデン貴族のフェルゼンを主役として描かれている。

感想のまとめ

宝塚のイメージをそのまま実現したような公演で、歌舞伎のような型芝居が特徴的。
彩風さんの退団公演に合わせたフィナーレは、圧巻の仕様。
見せ場がビシッと決まるクラシカルな演じ方や表情や手の動きで語る辛抱役ぶり、最後の最後まで伸びやかで美しいダンスで有終の美を飾った彩風さんのフェルゼン、王妃に見せる表情と見せない表情との使い分けで王妃への愛と国王の苦悩を演じ分けた奏乃さんのルイ16世、真っ直ぐな演じ方が革命に燃える姿に重なる華世さんのベルナールが特にお気に入り。

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LAST MISSION (彩風咲奈ディナーショー) ―ファン冥利に尽きる―

【概要】

LAST MISSIONは彩風咲奈さん主演のディナーショーで、構成・演出は指田珠子先生。
パレスホテル東京とホテル阪急インターナショナルとで開催された。
メンバーは彩風咲奈さん、縣千さん、紗蘭令愛さん、蒼波黎也さん、華世京さんの5名。
退団公演を迎えている、彩風咲奈さんの宝塚での最後のディナーショー。

【感想のまとめ】

男役5名による、男役の格好良さの詰まったショーだった。
ALL BY MYSELF、大劇場サヨナラショーの後で開かれたディナーショーだが、楽曲はバラエティ豊かで重複は少なめなので、もう一度聞きたい曲を再び聞く貴重な機会だった。
トークをきっちりと回しつつ、メンバーとの思い出話に花を咲かせる、頼れる先輩としての彩風さんを見ることができた。
個人的にイチオシの曲は、プログラムの最後から3曲目。
今回パレスホテル東京にて参加したが、会場のホスピタリティも素晴らしかった。

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ALL BY MYSELF―彩風さんの軌跡を振り返る公演―

概要

ALL BY MYSELFは野口先生による作・演出のリサイタル作品。
スノー・ガーデン・シアターのトップスターであるミスター・ブルームの回顧録を出版するために、これまでの歩みを振り返っていくというストーリー。次回作で退団を迎える雪組トップスター・彩風咲奈さん自身をモチーフとした作品。

感想のまとめ

昔の作品から最新作まで、彩風さんの軌跡を振り返る公演。扱う作品の幅が広いので、ファンになった時期を問わずに楽しめる。
芝居仕立ての対談で過去を振り返るので、初見でも理解しやすく楽しめるように配慮の行き届いた公演。
男役の集大成を感じさせる彩風さん、大抜擢に見事に応えた華世さんをはじめ、多くのメンバーに見せ場が多いのも素晴らしい。

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