El Japón (エル ハポン) / アクアヴィーテ 感想 ―兎にも角にも格好良い―

概要


【El Japón】
大野拓史先生による作・演出。スペイン南部にるハポン (日本) 姓を名乗る人々、彼らのルーツである慶長遣欧使節団をテーマにした作品。日本とスペイン、2つの要素が混在して爽やかな仕上がりになっている娯楽作品。

【アクアヴィーテ】
藤井大介先生による、命の水、ウィスキーをテーマにしたレビュー。

感想のまとめ


【El Japón】
真風さん格好良い!に集約される作品。ストレスフリーで少年漫画的なので、細かなことを考えずに格好良さを堪能できる。兎にも角にも格好良く、ゆったりと余裕のある歌と立ち振舞いがとても素敵な治道を演じる真風さん、歌・演技・ダンスとすべてが素敵で目を引く星風さん、歌と演技がとても素敵な道化を演じる留依さんが特に印象的。

【アクアヴィーテ】
クールでスタイリッシュな格好良さが素敵なショー。ダンスシーンがとても美しくて素敵。どんなセリフでも格好良く見せる真風さん、芹香さん、桜木さんがとても印象的。

観劇日


2019/12/08 (宝塚大劇場)
初の宙組観劇&全組観劇達成日

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ハリウッド・ゴシップ感想
―ほろ苦さと心地良い余韻を楽しめる公演―

概要


作・演出は田渕大輔先生。映画スターを目指すエキストラの青年コンラッドが、往年の大女優アマンダに見いだされてスターへの道を歩み始めていくというストーリー。そこにかつて自分を見捨てたスター俳優ジェリーに対するアマンダの復讐、新人発掘オーディションでヒロインに抜擢されたエステラの存在、ゴシップに飢えたマスコミとそれを提供するハリウッドという構図といった、様々な要素が絡み合っていく作品。

感想のまとめ


B級作品全開のポスターとは裏腹に、ほろ苦さと心地良い余韻を楽しめる素敵な公演。場面の間に何があったかを演出と演技で想像させるような作風が特徴で、観終わった後に振り返ると良い作品だったと思えるような絶妙なバランス。台詞で多くを語らずに細やかな演出や仕草の変化で語る作品なので、見返すたびに楽しめるところも良い。ダンスシーンも豊富で、伸びやかなダンスからキレの良いダンスまでタイプの異なるダンスを堪能できる作品。
本当の自分とスターとしての理想の自分、そして変わっていくスターとしての自分を繊細に演じ分けた彩風さん (コンラッド)、スターとして凄まじい輝きで現れてそこから変化していく演技が凄まじい彩凪さん (ジェリー)、佇まいだけで大女優だと判る梨花ますみさん (アマンダ)、完璧なオジサマ感で魔法使いと呼ばれるのも納得の名プロデューサーぶりを見せつける夏美さん (ハワード) が特に印象的。

観劇日


2019/10/26, 10/27 (梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ)

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―ほろ苦さと心地良い余韻を楽しめる公演―” の
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春の雪 (月組) 感想
―不可能への挑戦―

概要


原作はあの三島由紀夫による作品で、「豊饒の海」四部作の第一部。美しい文章・情景を書かせたら右に出る者はいない三島由紀夫が最後に書いた長編小説。生田大和先生が脚本・演出を手掛けた作品。

感想のまとめ


三島由紀夫作品が持つ雰囲気を見事に表現している素晴らしい作品。清顕を演じる明日海さん、聡子を演じる咲妃さん、蓼科を演じる美穂さんを始めイメージ通りの配役で演技派揃い、歌も上手い完璧な配役。清顕と聡子のビジュアルに惚れ惚れするし、蓼科の老獪さ、奔馬を思わせる飯沼の力強さ、本田の実直さなどそれぞれの人物がとても魅力的。脚本も原作の良さが出ている場所が多く、観ていて美しさに感動する素晴らしさ。
ただオリジナル要素は軒並み微妙で、特にがっかりな2箇所さえ無ければ不世出の作品になっていたのに、と歯噛みしたくなる。
まさに清顕という美しさで作品に引き込むような清顕を演じた明日海さん (青年期) と海乃さん (少年期)、その美しい清顕と並ぶ美しさと素敵な歌声で聡子を演じた咲妃さん、美しい歌声と作品のクオリティを上げる演技力で蓼科を演じた美穂さんが一押し。

観劇日


2019/08/31 (ブルーレイ)

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チェ・ゲバラ (月組) 感想
―力強さと完成度の高さが素晴らしい―

概要


キューバ革命の立役者であるエルネスト・ゲバラ、通称チェ・ゲバラの半生を描いた作品。作・演出は原田諒先生で、ゲバラの半生をキューバ革命、フィデル・カストロとの友情などと織り交ぜて描かれた作品。事前知識がなくても理解できるように、丁寧に脚本が描かれている作品。

感想のまとめ


脚本・演出・演技のすべてが凄くて、完成度は今年見た中で一番。ゲバラの理想や信念を描いた泥臭さと重厚さ、そして力強さを描いた脚本、随所で思わず唸りたくなる印象的な演出、ゲバラとフィデルという二人のカリスマに代表される雰囲気の作り込み、ひと目で練度がわかる銃さばきまで素晴らしい演技、そして革命の力強さが表れている歌声で、どこを見ても素晴らしい。
誰もが素晴らしい演技だった中でも、圧倒的なカリスマ性と演技力で作品に重みを持たせるゲバラを演じた轟さん、そのゲバラと対等に並び立つフィデルを演じた風間さん、影の主役とも言えるルイスを軍人らしく、セリフのないシーンでも僅かな仕草で演じた礼華さんが特に印象的。

観劇日


2019/8/13 (梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ)
宝塚大劇場、バウホールに続いて、初めての梅田芸術劇場公演も轟さんが主演。

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GOD OF STARS 食聖 / Éclair Brillant
感想―初めて見る紅さんが凄かった―

概要


【食聖】
小柳奈穂子先生による作・演出で、アジアン・クッキング・コメディー。世界に名を馳せる料理人ホン・シンシンはその傲慢さが仇となり、CEOのエリックに裏切られてしまう。店を失い一文無しになったホンはホーカーズを経営するアイリーンに助けられ、ホーカーズで働くことになる。ホーカーズを大繁盛させたホンは、自分を裏切ったエリックとホンの弟子リー・ロンロンに料理勝負を挑む。勝負のお題は満漢全席。満漢全席を作るために、ホンは奔走することになる。

【Éclair Brillant】
宇宙から地球に舞い降りた青年を主役とした、これぞ正統派というレビュー。

感想のまとめ


【食聖】

面白いだけではなく、現トップコンビから次期トップコンビへのバトンタッチも盛り込んだ素敵な作品。声色と表情を使い分けて誰よりもアグレッシブにホンを演じる紅さん、ピンクの髪がとても似合って可愛いアイリーンを演じる綺咲さん、気弱で挙動不審なリー・ロンロンでもあり、決めポーズが良い意味でやかましいリー・ドラゴンを演じる礼さん、子供らしい動きがとても可愛い幼少期のアイリーンを演じる綾音さんがとても印象的。

【Éclair Brillant】

紅さんはこんなに美しい人なのか、と認識が変わったレビュー。一挙一動が美しく、紅さんを見ることが出来てよかったと思えるようなレビュー。楽しみにしていた礼さんもとても素敵で、大劇場に響き渡る美声と、舞台を見渡せばすぐに判るキレの良いダンスがとても良かった。一番好きなシーンは三味線の音色に合わせた群舞で、とても美しかった。

観劇日


2019/07/26 (宝塚大劇場)
初めて見るトップスターの退団公演であり、私にとってはタカラヅカスペシャル以外で初の紅さん。

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